
北海道・四倍麹「へうげ味噌」
味噌をなめて「甘い」と感じるとき、その甘さは砂糖ではありません。麹が米のでんぷんを分解してできた甘さです。だから、麹をどれだけ使うかで味噌の味は決まります。
豆と麹は、ふつう1対1
味噌は、豆と麹と塩でできています。材料はそれだけです。
このうち麹が多いほど、甘くなります。麹菌が米や麦のでんぷんを糖に変えるからです。
豆が多いほど、コクと塩気が立ちます。大豆のたんぱく質が分解されて旨みになる。
一般的な米味噌は、豆と麹をほぼ1対1で仕込みます。これが基準です。
この味噌は、1対4
北海道の自然食品店「まほろば」さんの「へうげみそ」は、豆1に対して麹を4使います。仕込むのは秋田の羽場こうじ店です。
4倍です。しかも米麹だけでなく、麦麹を合わせている。
砂糖もみりんも入っていないのに、指先ですくってなめると甘い。その甘さの正体が、この比率です。
麹を多く使えば、原料代はかさみます。それでもこの比率にしているのは、この味を出す道が他になかったからです。
- 一般的な米味噌
- 豆と麹がおよそ1対1。甘みと塩気のつり合いが取れた、いちばん多い型。
- 三倍麹
- 麹を3倍。甘みがはっきり出ます。当店では雲州味噌がこれにあたります。
- 四倍麹(へうげみそ)
- 麹を4倍。米麹と麦麹を合わせる。砂糖を使わずに甘い。
- 豆味噌(八丁味噌など)
- 麹は大豆そのものにつける。米も麦も使わないので、甘みより渋みとコク。
麹をどれだけ使うかで、味噌の味は決まります。

「へうげ」は、おどけているという意味
「へうげ」は「剽げる(ひょうげる)」。おどけている、という古い言葉です。
桃山時代の茶人・古田織部が使ったゆがんだ茶碗を見て、博多の豪商・神谷宗湛が日記に「へうげもの」と書き残しました。
整った端正さではなく、あえて崩したおもしろみ。織部焼の美意識をあらわす言葉として知られています。
常識どおりの比率を崩して、33種類を放り込む。この味噌のつくり方は、たしかにその名前にふさわしいものです。
33種類が入っている
麹になる穀物が7種類。そのなかに、自然農法で知られる故・福岡正信さんの畑でとれた米「ハッピーヒル」と裸麦が入っています。歌手の大貫妙子さんが秋田で育てたあきたこまちも。
豆が20種類あまり。味噌の豆は大豆一種類、というのが普通です。ここには花豆、銀手亡、ツタンカーメン、三色隠元、鞍掛大豆、虎豆といった、ふだん味噌には使わない豆が並びます。
塩は24種類のブレンド。世界中から集めた塩を独自の比率で合わせた「七五三塩(しめしお)」を使っています。
豆を洗う水から仕込み水まで、栗駒山系の伏流水。合わせて総勢33種類が、ひとつの容器に入っています。
味噌を選ぶときに、見るところ
01
原材料の欄が短いか
大豆、米、食塩。それだけで足ります。だし入りや調味料が並ぶものは、味噌そのものの味が分かりにくい。
02
麹の量が書いてあるか
「三倍麹」「四倍麹」と書いてあれば、甘めだと分かります。書いていなければ、おおむね1対1です。
03
米か、麦か、豆か
米味噌は甘め、麦味噌は香りが立ち、豆味噌は渋みとコク。この三つで方向が決まります。
04
色の濃さ
熟成が長いほど濃くなります。白は若く甘め、赤は長く寝かせたもの。
05
「生」かどうか
加熱処理していないものは、麹菌が生きています。冷蔵で保存してください。
まず、そのままなめてみてください
味噌汁にする前に、指先に少しとって食べてみてください。その味噌が何なのかが、いちばん早く分かります。
作り手の宮下さんがすすめるのは、もろきゅうです。きゅうりを縦に割って、そのままつけてかじる。
味噌汁にするなら、火を止めてから溶いてください。麹の香りが飛びません。甘みがしっかりあるので、だしは薄めでも成り立ちます。
ふろふき大根や田楽の味噌だれにすると、砂糖を足さずに甘さが出ます。
当店の味噌を、麹の量で並べると
甘いほうから、四倍麹、三倍麹、そして一般的な米味噌。
麦味噌は香りで選ぶもの、豆味噌は渋みで選ぶもので、麹の量とは別の軸になります。
味噌汁を毎日つくるなら、甘めと辛めを二つ持っておくと使い分けができます。
下に、当店で扱っている味噌を並べます。価格と特徴を添えました。















まず、一つ
いつもの味噌汁の味噌を替えると、家じゅうの汁ものの味が変わります。
甘い味噌をひとつ持っておくと、味噌汁だけでなく、田楽やふろふき大根にも使えます。
そのままなめて成り立つ味噌は、そう多くありません。
このページでご紹介した味噌
甘めを一つ、基準になるものを一つ。オンラインストアからお求めいただけます。
※ 味噌には小麦・大豆が含まれます。原材料とアレルギー物質は、お届けする商品のパッケージ表示をご確認ください。
※ へうげみそは加熱処理をしていない生の味噌です。未開封でも冷蔵庫(10℃以下)で保存してください。
※ 時間とともに色が濃くなります。表面に白いものが出ることがありますが、産膜酵母ですので混ぜていただいて差し支えありません。
※ 原材料の産地や品種は、その年の収穫によって変わることがあります。
※ 価格・在庫は変動する場合があります。最新の情報は商品ページをご確認ください。
※ 送料・お支払い方法・お届け・返品については特定商取引法に基づく表記をご覧ください。
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